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La Strega 北イタリアのディナー・地球

x Happy
7月19日
読了時間: 5分

更新日:8月7日

想像でお楽しみください。
想像でお楽しみください。




「北イタリアを堪能する旅」



ミラノ、ピエモンテ、ロンバルディア、ヴェネト――。



北イタリアの郷土料理だけを味わう、一夜限りの特別なコースである。



店内にはワインの香りと焼きたてのパンの香りが漂い、


キャンドルの灯りが黒い大理石のテーブルを優しく照らしていた。



窓際には二人の常連客が座っている。


地球の健全性について考える夜・・・・



一人は地球科学を研究する教授、レオナルド。



もう一人は天文学を教える教師、アレッサンドロ。



ホールスタッフのエレノオーラが 最初の料理を運んできた。



🎵黄金色に輝く一皿。



🎶サフラン香るミラノ風リゾットと仔牛のオッソブーコ。



柔らかく煮込まれた仔牛のすね肉は、


骨髄の旨味まで楽しめる北イタリアの伝統料理だった。



アレッサンドロは一口食べて微笑む。



「ミラノの冬を思い出す味ですね。」



レオナルドもうなずいた。



「寒い地方だからこそ、体を温める料理が育まれました。」



「その土地の気候が、料理を育てるんです。」







🎵二皿目。



🎶ポルチーニ茸のリゾットと黒トリュフ。



香りだけで秋の森が広がる。



レオナルドは静かに話し始めた。



「森も少しずつ変わっています。」



「暑い夏や乾燥の影響で、


ポルチーニ茸が育つ時期や場所が変化している地域もあります。」



アレッサンドロ はリゾットを見つめながら言った。



「人は毎年同じ秋が来ると思っています。」



「でも自然は、ゆっくり姿を変えているんですね。」






🎵三皿目。



🎶かぼちゃのトルテッリ 焦がしバターとセージ。



甘いかぼちゃと香ばしいバター。



どこか家庭料理の温もりがある。



ウエイトレスのエレノオーラが説明した。



「これは北イタリアのおばあちゃんたちが


何世代にもわたって作り続けてきた料理です。


かぼちゃは秋の季節です。今の季節には採れないので、


風味をそのままできるよう工夫して料理しています。」



アレッサンドロは笑った。



「料理は、本よりも長く歴史を伝えてくれることがありますね。」







🎵続いて運ばれてきたのは、



🎶栗粉のタリアテッレ、ポルチーニ茸と黒トリュフ。



支配人が最後に黒トリュフを削る。



香りが店中へ静かに広がった。



レオナルドが窓の外を見つめる。



「地球は約46億年かけて姿を変えてきました。」



「氷河期もあれば、暖かい時代もありました。」



レオナルドはワイングラスをゆっくり回す。



「人間の一生は百年ほど。」



「だから地球の変化は、あまりにもゆっくりで気付きにくい。」



「でも料理人は違います。」



「毎年同じ食材を扱うから、小さな季節の違いにも気付ける。」



厨房からその言葉を支配人から聞いたヴィオラは、小さく微笑んだ。







🎵メイン料理。



🎶牛肉の赤ワイン煮(ブラザート)とクリーミーなポレンタ。


        【解説―北イタリアの郷土料理「ポレンタ」と、

        アフリカの主食であるトウモロコシの練り物(ウガリ)は、

        どちらもトウモロコシの粉をお湯で練り上げたもので、

        親戚のような非常に似た食べ物です。

        これはマラウイではシマと呼ばれます】




深い赤ワインの香りが立ち上る。



長時間煮込まれた牛肉は、ナイフを入れるだけでほどけていく。



レオナルドが静かに話し始めた。



「地球だけではありません。」



「太陽も変化し続けているんです。」



支配人は驚いた。



「太陽は毎日同じように見えますが……。」



「実は違います。」



レオナルドは穏やかに続けた。



「太陽は年を重ねるにつれて、少しずつ明るく、


そして熱くなっています。」



「その変化は一日では分かりません。


でも何億年という時間では確実に進んでいます。」



レオナルドが補足する。



「近い未来の人類にとっては、


まず地球温暖化への対策が重要です。」



「現在の温暖化には人間活動による


温室効果ガスの増加が大きく影響していますが、


長い宇宙の時間では、


太陽そのものも少しずつ明るくなっていきます。」



「これから何億年も先になると、


その太陽の変化だけでも地球は今より暑くなり、


生き物が暮らすには厳しい環境へ向かっていくと


考えられています。」







ちょうど、そのとき、カクテル、ワインの


注文追加を尋ねにきた支配人が通った・・・・



支配人 は静かに尋ねた。



「その時、人類はどうするのでしょう。」



アレッサンドロは少し考えてから答えた。



「その答えは、まだ誰にも分かりません。」



🎼「地下都市を造るのか。」



🎼「宇宙へ住む場所を広げるのか。」



🎼「地球の環境を守る新しい技術を生み出すのか。」



🎼「未来の人々が知恵を出し合って考えていくことになるでしょう。」



レオナルドは微笑む。



「だから今を生きる私たちは、


まず目の前の地球を【大切にする】ことから始めたいですね。」







🎵最後に料理見習いのアン、がデザートを運んできた。



🎶オリーブオイルのジェラート。



オリーブオイルのジェラート、レモンの皮添え
オリーブオイルのジェラート、レモンの皮添え

ローズマリーの蜂蜜がゆっくり流れ、



ほんの少し削られたレモンの皮が香る。



支配人は、二人の話を聞きながら静かに言った。



「料理も、地球も、太陽も、変わり続けます。」



「だからこそ、今日この瞬間の一皿は、


二度と同じものにはなりません。」



アレサンドロは夜空を見上げる。



「太陽は、遠い未来には赤色巨星となり、


大きく膨らみます。」



「その頃の地球は、今とはまったく違う世界になっているでしょう。」



レオナルドはワイングラスを掲げた。



「だからこそ、今日という一日を味わうことには、


大きな意味がある。」



二人はデザートを口に運びながら、


窓の向こうに輝く星々を見つめた。



何億年も前に放たれた光が、


今この瞬間、La Strega の窓辺へ届いている。



そして店内には、料理の香りと静かな語らいが溶け合い、


その夜だけの温かな時間が、ゆっくりと流れていた。 








ローマのとても暑い夏。

北イタリアの涼しいコース料理は、

会員さんのみの

ご報告でした。



引き続きNovelTimeをおたのしみください。




つづく


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