top of page

サウジカップ2026,2

  • 歯科25City
  • 4月8日
  • 読了時間: 3分

2026年、二月

ある晴れた午後、不思議の国のアリスはいつものように木陰で本を読んでいました。

すると、ピンクの目をした白ウサギが、時計を片手に猛ダッシュでやって来て、叫びました。

「遅刻だ! 遅刻だぞ! ドバイのレースが始まってしまう!

 フォーエバーヤングが待っているのに!」

アリスは目を丸くして立ち上がりました。

「ドバイ? フォーエバーヤング? 

……あら、なんだかとても不思議!」


ウサギは地面の穴に飛び込みました。


アリスも迷わず後を追い、穴の中を滑り落ちていきます。


風が熱く、砂の匂いがして、落ちる途中でアリスは小さく叫びました。


「わあっ! ここはイギリスじゃないわ! 砂漠よ!」

ドスン!

アリスは柔らかい砂の上に着地しました。


目の前には、きらきら光る巨大な競馬場——メイダン競馬場が広がっていました。


空は青く、観客席は世界中の人々と服で色とりどり。


パドックでは、立派な馬たちが鼻を鳴らして待っています。


白ウサギはもう、スタンドの最前列の席に座っていました。


「早く座りなさい、アリス! 今からドバイワールドカップだ!」


アリスが席に着くと、すぐ隣にマッドハッターが紅茶を片手に現れました。


「やあアリス! ここは不思議の国より暑いね。帽子が溶けそうだよ!」


「でも見て! あそこ!」とアリスが指差したのは、日本から来た一頭の馬でした。


馬の鞍布には「CYBER AGENT」と輝く文字。


馬の名前はフォーエバーヤング。


馬は静かに耳を動かしながら、まるで「僕が勝つよ」と言っているようでした。


「フォーエバーヤング、なんだか賢そう!」

アリスは目を輝かせました。


スタートゲートが開きました。

「They’re off!」


アナウンスが響き、馬たちが一斉に砂を蹴って飛び出します。


風が熱く、砂煙が舞い上がりました。アリスは立ち上がって手を振りました。


「がんばってー! F.Y!」


他の馬たちはとても速く、まるで風のように先を走ります。


でも、彼は後ろの方でじっと力を溜めていました。


直線に入った瞬間——

「今だ!」

まるで不思議の国のルールが変わったように、彼は一気に加速しました。

脚が地面をほとんど蹴らずに飛んでいるかのよう。

観客がどよめき、アリスは思わず叫びました。

 「わあっ! 不思議! まるで空を飛んでるみたい!」


ゴール前で、彼は鼻差で他の馬を抜き去りました。

ゴールラインを駆け抜けた瞬間、

スタンドは大歓声に包まれました!


「優勝! フォーエバーヤングが優勝したわ!」

アリスは飛び跳ねて喜びました。


マッドハッターは帽子を高く投げ上げ、


白ウサギは時計を振りながら「時間通りに勝った! 完璧だ!」と叫び、


チェシャ猫はどこからともなく現れて、にやにや笑いました。


「ふふふ。勝つのはいつも、誰もが『まさか』と思うヤツさ。


アリス、君もそうだったよね?」


アリスは息を弾ませながら、笑顔で言いました。


「ええ、本当に不思議の国みたい!


 砂漠の真ん中で、彼が世界を驚かせるなんて……


 もっと不思議! もっと不思議!」


その夜、メイダン競馬場の空に花火が上がりました。

アリスは彼の首を優しく撫でながら、

小さくつぶやきました。

「ありがとう、フォーエバーヤング。


 あなたのおかげで、今日も世界は不思議でいっぱいになったわ」


そしてアリスは、満足そうに目を細めました。


不思議の国から来た少女が、ドバイの夜空の下で、


一番不思議な優勝を、心から祝福したのでした。


解説

一等をとった彼のお父さん(リアルスティール)

お母さん(フォーエバーダーリング)も素晴らしい名馬です。

 
 
bottom of page