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ラブレター

  • x Happy
  • 5月21日
  • 読了時間: 2分

春から初夏へ向かう頃、


日本の海には美味しい旬の魚がたくさん並びます。


今の季節なら、


脂ののったアジ、


透き通るようなヒラメ、


そして初鰹も。


今宵、1日の疲れをとりながら


イソッタと旬の刺身料理のお話です。



場所は夕暮れの小さな台所。


窓から入る風はまだ少し冷たくて、


レースのカーテンをふわりと揺らしていました。


イソッタは市場で見つけた新鮮な魚を、


宝物みたいに大事に


抱えて帰ってきました。


「今日は春の海のごちそうよ」


艶やかな木のまな板の上には、


銀色に輝くアジ。


そして透明感のあるヒラメ。


さらに香り高い初鰹。


イソッタは白いエプロンを整えながら、小さく微笑みます。


まずはアジ。


包丁を入れると、身がやわらかく光りました。


薄く切った生姜、青ねぎ、ほんの少しのすりごま。


「お魚ってね、海の香りを運んでくれるの」


そう言って、丁寧に盛り付けます。


次はヒラメのお刺身。


薄く透けるように切って、氷を浮かべた器へ。


そこにレモンを一滴。


まるで初夏の「光」を食べるみたいな、


美しい一皿になりました。


そして初鰹。


表面を軽く炙ると、香ばしい香りが部屋いっぱいに広がります。


玉ねぎの薄切り、大葉、みょうが。


ぽん酢をかけると、イソッタは


嬉しそうに目を細めました。おいしそう。


「イタリアではオリーブオイルも使うけれど、


日本のお刺身は“もっとおちついた


静かな美味しさ”があるわ」


食卓には小さな湯気。


あさりのお味噌汁。


炊きたての白いご飯。(ああ、炊き込みご飯もよかったわ)


そして旬のお刺身たち。


窓の外では夜風が優しく


鳴っています。


イソッタはお箸を持ちながら、


幸せそうに言いました。


「旬のお魚はね、その季節だけの手紙みたい。


海から届く、一番美味しいお便りなのよ(ラブレター🎵)」


そして今日も、小さな食卓には


優しい時間が流れていくのでした。



つづく

左からヒラメ、アジ、初鰹
左からヒラメ、アジ、初鰹


 
 
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